kehushirohulu

Anywhere, Anytime

「これからの世界で君ができること。」樋口景一氏の話を聞いて。

以前に書いていたもの。読み返してみたら面白かったので、載せてみようと思います。

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2013年3月30日。どこの広告でみたか忘れましたが、参加。

最近同じ会社の方にもお世話になったので、興味本位で参加してみた。

 

講演の内容は

1、今世の中で起きていること

2、僕がやってきたことと、

  今僕が考えていること

という流れ。

今回は、

1、今世の中で起きていること

について内容と感想について紹介しようと思う。

 

まず、樋口さんは「世界は未だかつてない転換期」

と話した。理由としては、

新興国の台頭と、先進国の凋落である。

これらを踏まえた上で、求められてくるものは

新しい国家間連携と、新しい安全保障である。

 

確かにそうである。

しかし、自分自身が世界の転換期に物心ついてから

遭遇するのは初であり、今までにも転換期と言われた

時代や年はあったと思う。そのあたり、その時代の

経験者は「今」をどのように感じているのだろうか。

 

樋口さんはこのような中、

人智と資源を日本再建へと向ける必要があると話した。

 

そして次に続けたのが、

アベノミクスについてである。

アベノミクスが示したものは

「人の気持ち>しくみ」だと述べた。

 

なるほど、確かにアベノミクスでは

何も起きていないのに、

株価は上がり、超円高は解消された。

期待という人間の感情が

経済の実態を生み出したすごい例だと

考えられる。

ただ、今後どうなっていくのか、

アベノミクスの評価が気になるところである。 

 

とはいえ問題は複雑である

と樋口さんは続けた。

 

教育の問題は教育で解決できるのか、

福祉の問題は福祉で解決できるのか、

医療の問題は医療で解決できるのか、 

 

対処療法は存在せず、問題を根っこの部分から

考えていかなければ、答えはでない。

 

ここで、いくつかお話いただいた例の中から

「六魂祭」を紹介しようと思う。

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六魂祭とは3.11の震災後、中止された東北地方の

祭りを集めて新たに催された祭りである。

この開催により、住民達に地元に対する誇りが

取り戻された。そして、これから育っていく若者に

対してのメンタルケアとしての役割を果たした。

若者に対するメンタルケアを、

医療でもなく、

政治でもなく、

「祭り」で解決したのである。

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確かに、ある分野の問題をその枠組みの中で

解決していくのは困難であり、ナンセンスである

と感じた。

これからは、人間の問題としてとらえるべきであり、

人間のあり方について考えていく必要があると感じる。

樋口さんの

「今までの領域や方法にとらわれていては、

 解決にはならない。

 

 僕らは全く新しいところから

 ものごとを考え、答えを

 出さなければならない。

 

 福祉の問題を祭りで、

 医療の問題をスポーツで、

 経済の問題を気持ちで、

 

 僕らはアイデアの力で超えていこう」

 

という言葉はとても説得力があるように感じた。

 

次に、樋口さんは

日本的仕事観をもつ僕らが今世界で求められていると

話した。

日本人は

・問題解決の人

・ものづくりの人

二つの性質をもっている。

 

問題解決の人とは、その名の通り問題大国日本

であるがゆえにもつ力である。

これから世界中の先進国、途上国問わず

直面していくであろう高齢化、少子化、不況下、

デフレ、需要の低下など様々な問題を経験した

「問題の見本市」であることが強みである。

「難しい日本」で鍛えられているからこそ、

他の国でできることがある。

 

ものづくりの人とは、マニュアルや制度に逃げない人

であるということである。

日本人は職人気質が高く、仕事に魂を込める。

欧米など海外は契約文化である。

お金に対し、取り決められた範囲の中で

仕事を行う。

欧米人はそれ故に横展開をする力はとても優れている。

しかし、それを超えようとはしない。

逆に日本人はここからここまで、といった雇われ方

はあまりされない。

職務規程が曖昧なことで、逆に規定を超えた動きができる。

曖昧であるが故に自ら考え、

イノベーションを起こすのである。

 

技術・開発・マーケティングなど様々なプロフェッショナル

は必要である。しかし、それぞれが自分の持ち場だけ

を行っていてもイノベーションは生まれない。

 

こうした点から、日本人的仕事観をもつ自分たちが

世界では求められている。

 

確かに樋口さんの言うように、この能動的に動き、

与えられた職務を超える働きというのが今後は

重要になってくると考える。

今の産業界では「壁が消えた」と

考えられるからである。

壁とは、

業種の壁、業界の壁でもあり、

距離の壁、文化の壁でもある。

たとえば、ネット会社が小売業の競合となったり、

アメリカの企業のコールセンターがフィリピンに

あったりする。

確かに、今世界に日本人は求められているのではないか、

と考えられる。

 

講演会を通して感じたのが、

まとめでも樋口さんが仰っていたように、

世界全体でチャンスが数多く存在しているということである。

また、昔はお金を稼ぐ仕事と社会にとっていい仕事は別のもの

であったが、今はそれが同じになってきているのではないか

とも感じた。多数存在する問題に対して、チャンスが存在する。

今世界では”ideas for good”が判断基準になっているという。

 

イデアという人類の持つ最大の武器を利用し、

人のためのアイデアを利用し、

生きていくために行動しよう。

 

日本人が期待されているという言葉を信じ、

その期待に応えようと背伸びをし、

いつのまにかそれが普通になり成長していく。

そんなサイクルを生み出して成長していきたい。

 

そんな想いを持たされる講演会だった。

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久しぶりに読んでみると色々と思うことはありますが、
面白いものではあります。

最近は仕事一辺倒だった気がします。
業務に追われる日々にしてしまうのではなく、思考に深みをもてるように取り組んでいきたいと思います。